物をブッ壊す快感

JosefK2006-08-30

誰かのエッセイに、

「現代人は単純な快感を忘れてるんじゃないだろうか?

たとえば踊る快感や、物を壊す快感や、惰眠をむさぼる快感などを」

といった意味のことが書かれていた。

おおむね、私も同意だ。

時間をかけて何かを構築したり、努力したりするのは

もちろん悪い行為じゃないし(むしろそれらがあるからこそ

現代社会は維持されている)、

そうした営為に伴う快楽は自分が言及するまでもない。

だが、踊る、眠る、物を壊す、といった一見あんまり

生産的には見えない行動にも、それらに

勝るとも劣らない快感がある。

とりわけ自分が好きなのは、

「物をブッ壊す快感」だ。

それまで大事に使ってきた物を、とにかく

メチャクチャに壊す。後には何も残らなくなるまで。

こいつは最高に気持ちがいい。

もう3年くらい前になるが、

メインに使っていたIBM製のデスクトップPCを、

もうこれでもかっつー位に完膚無きまでに破壊した事がある。

当初の動機は単なる「新しいPCの購入」だったのだが、

そのIBM製マシンは、サブとして使うにはかなり

スペックが低かったし、OSも98をXPにアップ・デート

してはいたものの、とにかく遅かった。

で、廃棄しようかと思ったのだが、昨今は法律の関係

で、勝手にPCをゴミの日に出してはいけないことになっている。

専門の回収業者に引き取って貰うと1万円以上の

金がかかるし、

引き取ってもらった所で、そのPCはメンテナンスを経て

中国などの企業に業務用マシンとして売られて行くだけだ。

「わざわざ金払って、人様に商品を提供する?冗談じゃないぜ!!

そんなバカバカしいことするくらいなら、いっそバラバラ

にしちまえ!!」

って衝動的な感情がもう否応無しに自分を捉えた。

で、結果。

いやー、気持ち良かったなあ。

最初はドライバーを使ってきちんと筐体を解体するところから

始めたのだが、

メモリや各種ケーブルをブッちぎり、

わざわざ苦労して増設した内蔵型のハード・ディスクを

ガンガンにハンマーでブチ壊してる瞬間なんか、

マジで最高の気分だった(もちろん、重要なデータのバック・アップ

は取ってあったが)。

思わず大声で、

「わはははは。ザマー見ろ!!」

なんて笑いながら作業してました。

とにかく「何かを無意味にブッ壊す」

のは実に気持ちがいい。

それがかつて自分の生活に重要に関わっていた物で

あればある程。

自分を是非もなく縛り付けていた「何か」への、

ささやかな復讐を無意識的にやってるのかもしれない。

使わなくなったPC等はリサイクルに出すのも

悪くないだろうが、自分としては、

「あえてブッ壊す!!!」

のを強く推奨したい。

最近よく囁かれる、データ復旧ソフトの使用によって

個人情報が流出するのも完全に防げますしね、これなら。

とにかく、

「自分が金を出して買った高価な物をブッ壊すのは実に快感だ」

というのは声を大にして言いたいこの頃です。

かなりのストレス解消になるし、

何だか、「自分を束縛していた有象無象」

から開放された様な気分も味わえます。

まあおそらく錯覚ですが。

とりあえず、「物をブッ壊す快感、最高!!」

ってところで、本日の画像は、「DESTROY」

のシャツを着たジョニー・ロットンで。ふふふ。

生産も気持ちいいが破壊もやっぱり気持ちいい。

多分真理です。多分。