まあどうでも良い話ですが。
たとえば、元Aztec Cameraのフロント・マン、ロディ・フレイム
に、「モーニング娘で誰が好きですか?」
などと聞けば、「モーニング娘って何?」と言われるだろう。当然の事だ。
同様に、私も現在のスコットランドでどんな歌手が若者に
人気があるか、なんて全然知らない。
10近く前、とある事情で私はインドにいた。
で、現地で知り合った同世代のカナダ人と2ヶ月ほど一緒につるんで
遊んでたのだが、まあ、やはり同世代だけに、それなりに音楽の話は合った。
彼が、「僕は十代の頃はいつもジョイ・ディヴィジョンを聴いてた」
と言えば、「ふーん。君はイアン・カーティスが好きだった訳か。
僕はThe Smithsだったかな。十代の時は。
とにかくモリッシーが大好きだったねえ」
と私が答える、という感じで、何だかおんなじよーな青春送ってんなーオレ
たち、あははは、は・・、は・・・・・と、互いに自嘲の笑みを交し合う、
という具合である
(このヘンの「自嘲」のニュアンスは、解る人には解ります。
まあぶっちゃけ、カナダ-日本間で、それぞれロクでもない日々を
若い頃に過ごしていた、てな事になるんですが)
で、ある時。二人でカフェで紅茶を啜っていたら、
店のスピーカーからレッド・ツェッペリンの
「天国への階段」がなんだか控え目な音量で流れだした。
そこで私が、「あ、ツェッペリンだ。いいねえ」
と何の気なしに言ったら、彼は不意にきょとんとした表情になって、
「え、良いって、レッド・ツェッペリンが・・・・?
かなり昔の古臭いバンドだよ、これは」
と返答したので、私はちょっと、
「あれ・・・・・・?」
という不可解な気分になった。
(このヘンの「不可解さ」のニュアンスも、まあ解る人には
解ります)
そーかー。そーかー。カナダの70年代生まれの人間にとっては、
レッド・ツェッペリンって、「古臭いバンド」って位置付けなのかー、
と一応は納得したのだが(ここで、「ジョイ・ディヴィジョンだって
70年代終わりだし十分古いじゃん!」
という突っ込みは無用に願います)、
その数年後、やはり同世代のイタリア人と友人になった際、
「君の好きなバンドは何だい?」
と聞いたら、
「そりゃーレッド・ツェッペリンだよ!!いやーもうサイコーだよね、
ツェッペリンは!この間DVD−Boxも出たし、
嬉しくてしょうがないよ、最近!!」
と堂々と返事されたので、またしても、
「あれ・・・・・・?」
という気分になった。
まあ、アレですね。ほぼ同じ年代に生まれたとしても、
育ったお国柄や地域によって、見える世界はずいぶんと様相を
変えるものだ、って事で。
で、昨年末再結成したツェッペリンですが、どんなもんだったんでしょうね?
何だか色んな意味合いで恐くて、具合的な音源をまだ聴いてないんですが。
では、本日の動画はあえてジョイ・ディヴィジョンで。