Anime Hell (アニメ地獄)・・・アメリカのオタクは恐い・・・。

既成の映画やアニメのビデオを勝手につなぎ合わせて

好きな音楽や、奇妙なセリフ等を吹き替える遊びは昔からあって、

アメリカではマッシュ・アップ、日本では「MAD映像」などと

呼ばれていたのだが、

MAD映像は著作権を完全無視しているので、

コミケや通販でこっそりと売られたり、SF大会などの

コンベンションの合宿所で秘密上映されるくらいだった。

らしい。

らしい、と言うのはまあ、私がコミケに行った事がないから

なんですが。

また、かつては、アナログでビデオを綺麗につないで

音楽にシンクロさせ、きちんと編集する事は

高価な機材が無いと困難だった。

しかし、PCの普及が全ての状況を変えた。

Final Cutなどのソフトのおかげで誰でも簡単に

ビデオを編集できるようになった上、

YouTubeでそれを世界中に見せる事さえ可能になった。

かくしてAMV(アニメーション・ミュージック・ビデオ)ブームが爆発した。

YouTubeには何千ものAMVがアップされ、

アニメコンベンションでもAMVコンテストが開かれるようになった。

なかでも最も極悪なのが「AMV Hell」、

つまり、「AMV地獄」というシリーズ。

AMVヘルは基本的にふざけきっていて、

火垂るの墓」みたいな正統派の反戦悲劇に能天気な音楽を

つけたりしてマジメなアニメ・ファンを激怒させてきたが、

2005年に200本のAMVを繋いだ一時間もある大作

AMV Hell 3』 を発表し、世間を驚愕させた。




AC/DCの「Highway To Hell」を使い、

スター・ウォーズ episode 4 A New Hope

のオープニングのパロディになっている、

イントロの3分ほどの退屈なオープニングクレジットに耐える

と、それから約一時間のアニメ地獄の始まり・・・・。

あずまんが大王」「新世紀エヴァンゲリオン」「ラブひな

フリクリ」「ヘルシング」「COWBOY BEBOP」「トライガン

などのアニメをジェームズ・ブラウンや50CENTやセリーヌ・ディオン

ウィアード・アル・ヤンコビック

テナシャスD(ジャック・ブラックのバンド)の

「I Wanna Fuck You」などの曲と歌詞にシンクロするように編集

したダジャレ映像が延々と続く。


果たして、貴方はこれを最後まで見通すことができるでしょうか? 

ていうか、それほどヒマですか(笑)?

私の場合、最初は、

「わはははは、なんで、そこで”ラブひな”に合わせて

カルチャー・クラブ

" Do you really want to hurt me? "

なんだよお〜〜〜!!」

とか言って笑って観てましたが、

10分余りであえなくギブ・アップしました。

更に恐ろしいことには、

スタッフは現在、より長い『AMV Hell 4』を製作中とのことです。

・・・・・・・そんなにヒマなのか?

アメリカのオタクはマジで恐い。

一体、何を考えているんだか・・・・・・・。

YouTubeのコメント欄を見ると、あちらのオタクさん方は

ちゃんと最後まで観ている模様ですが・・・・・。

それもすげえなぁ・・・・(笑)。